小林秀雄

※酔っているときに書いている

最近、小林秀雄の本を読んでいる
言っていることが超次元で自分には理解できないのか
読んでいると頭が良くなった気になるような
はたまた、なんというか、「それ、それが俺も言いたかった」となるような
そんな鋭くも案外一般的な文章を書くひとです。
「形を真似するのは難しく、意を真似するのは易しい」的な本居宣長の言葉を引用するところ
そこ
意を真似するのは易しい
そこ


酔って
久しい友を見かけた気がして
ケータイ電話という文明の力で「あれ、おまえだろ」と言ってやろうと
ケータイ電話の電話帳からかけてみると
あら、番号が変わっている
今はどこぞの株式会社にその番号は割り当てられている

そうか
メールをしてみよう
・・・送れない


なんとも寂しい

日ごろ、facebookやらtwitterやら
いわゆるソーシャルネットワークを馬鹿にしてきたくせに

なんとも寂しい、これは。

昔の友が連絡先を変えている


すごく寂しい


なんだろう、
寂しい

いつでも会えるとたかをくくって
このご時世
もしかしたらもう会えない

あんなに仲良くしていた友にもう会えないとな


こんな８畳くらいの部屋で
キーボードをかたかたと

人だ
人に逢わねば
人にしかこの隙間は埋められぬ


そしてそろそろ酔いもさめ
こんなところでカタカタと
誰に何を伝えるもなく

本当に涙が流れそうな酔っ払い

指先がしびれ
今にも戻しそうな


なんとも
ケータイ電話

毎月料金を払っているのに
電話帳の共に電話一本かけるにも
気が引けてしまう
近いようで遠い
そして今日のようにたまにかけてみれば
３年も経てば当たり前か
連絡先が変わっている


なんとも
寂しい

ケータイ電話


真っ二つにしてやろうか



こんな寂しい思い
片っ端から友の行方を問い合わせたい
ケータイ電話


なんのためのメモリか
なんのための半導体か
なんのためのこれまでに蓄えた知識か
こんな寂しい気持ちにさせるのは何か




寂しいよ、連絡のとれない友